作・演出 木村 快
音楽 岡田京子
美術 下条倬弘
「もくれんのうた」はブラジル移住者が三十年ぶりの帰国で体験する日本の姿をえがいた作品です。現代座は一九九四年にブラジル日系社会から招聘され、この作品をブラジル十三都市で上演しました。
べレン市で上演したときは、このお芝居を見るためにアマゾン奥地から二日間かけてやってきた人たちがいました。こうした出会いから現代座はNPO事業の一環としてブラジル移住者の歴史を大事にする活動をはじめました。
昨年はブラジル移民百周年ということでテレビや新聞では「日本ブラジル友好年」という文字が躍りました。それと同時に移住者の二世、三世は真っ先に派遣切りの対象となり、苦難の時代を迎えています。異文化圏の人々との共生が求められる現代、あらためて移住者の視点から母国日本の姿を見つめてみたいと思います。
日本のエネルギー政策が石炭から石油に変わった時代、多くの炭鉱労働者が離職者対策でブラジルに送られた。その中の一人、竹内健太郎は三十年ぶりで墓参のために故郷へ戻ってくる。日本はまるで夢のような豊かさで満ちあふれていた。かって苦労して仕送りをつづけた妹や弟も、今では幸せに暮らしている。だが、彼らにとって健太郎はすでに遠い過去の思い出にすぎなかった。
ブラジルに渡る前に母親のために購入した畠の一隅には、ハクモクレンの木が昔と変らず純白の花を咲かせている。傷心の健太郎はかつての親友の娘が障害者施設の建設に奔走していることを知り、その畠を障害者施設に寄付し、ブラジルに帰って行く。
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健太郎 | 正次郎 | 亮子 | ふさ子 | 近所の婦人・愛子 | 大川かおる |
今村純二 | 寺崎昌広 | 石毛佳世子 | 大畑孝子 | 木村康恵 | 佐伯嘉子 |
作・演出 | 木村 快 | 音楽 | 岡田京子 | 舞台美術 | 下条倬弘 |
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演出助手 | 西河 大 | 照明プラン | 澁谷博史 | 宣伝美術 | 中田 晃 |
舞台監督 | 熊倉正博 | 照明 | 真知尚子 | 制作 | 大畑孝子 木下美智子 吉野由美子 |
演出部 | 中村保好 | 音響 | 三戸眞澄 |
公演日程 '09年10月30日〜11月1日
*開場はそれぞれ30分前です |
場 所 現代座ホール 参加費 一 般:3,000円 会 員:2,500円 小中高生:1,000円 チケット予約 TEL:042-381-5165(NPO現代座) FAX:042-381-6987 |