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アリアンサをたずねて 4

 アリアンサ教会で

アリアンサ教会  朝食が終ってから、永田さんは私と主人をアリアンサ教会へ案内してくださった。今日は日曜日なのである。教会の建物は、信仰の厚い人々の思いのこもった暖かい雰囲気に包まれて、移住地の中に建てられていた。午前十時からのミサの後、教会の外のテラスで茶話会が開かれた。ほとんどが−世や二世の人たちなので、幸いに日本語だけで皆さんとお話することができた。しかし、三世や四世の若い人達の姿が見えない。日本に出稼ぎに行っている人が多いのだという。移住した人たちの子孫が安心して定着できる村造り、をめざした先人達の理想とその苦労を思う時、少し複雑な気持ちになってしまう。しかし、悲観的に考えることはないのかもしれない。彼等にとって、本当の故郷は「アリアンサ移住地」だと胸を張って言えるはずだ、と思うからである。
 茶話会の後、下桑谷牧師の案内で牧師館内へ入ると、そこで私は机の上に置かれてあった『創設十年』という本を発見した。それはアリアンサ移住地の十年間の歴史をまとめたものである。私はそれがどうしても読みたくて、下桑谷牧師にコピーをお願いした。(とても貴重な資料で、私が帰国してからそのコピーが届いた時、とてもうれしかったです。忘れずにお送りくださった下桑谷牧師に、いまでも心から感謝しています。)その後、ご婦人達の手作りの昼食を、御馳走になる。牛肉のステーキ風のものや、なんと手作りのお豆腐に、おそば、漬物までもが、テーブルに並べられていた。どれも家庭のぬくもりのある、おいしいお料理だった。

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